日本のバストーナメントの最高峰といえば、誰もが口を揃えていうのが
「BASSER ALLSTAR CLASSIC」だろう。 そのバストーナメントの登竜門たる「THE WILD CARD」
この優勝者だけが栄光のBASSER ALLSTAR CLASSICに参加できる。
2018年7月27日。JBTOP50にも参戦中のテイルウォーカー…井上泰徳プロがこの狭き門に挑む。
フルレンジとともに。

tailwalker井上泰徳プロ・プロフィール


日本バストーナメント最高峰 JBトップ50 2018メンバー。
JBマスターズ・JB霞・JB桧原・WBSに参戦するなど日本各地の湖で年間を通してバストーナメントに明け暮れ、ホームレイクの北浦ではガイドも行っています。
使用バスボート:Champion203Elite YAMAHA SHO275馬力

PRESSから見た参戦記@

BASSER オールスタークラシック ワイルドカード PRESSから見た参戦記
(文責:株式会社エイテック 企画開発 柳沢テル)

BASSERオールスタークラシック。バスフィッシングの世界でトーナメントを志すものなら、かなわぬまでもその場に立つことを夢見る舞台だ。各トーナメント団体の枠を超え、実力はもちろん、経験や人気なども含めた日本最高のバスアングラーすなわちオールスターが一堂に会して競い合う。つり人社BASSER誌の主催により、一年に一度行われている一大トーナメントだ。一般アングラーがひいきの選手を応援するために集まり、様ざまなメーカーもブースを出し、2日めのウエイインには2000人を超える観客が集まる日本最大級の規模を誇る。



そんなバサー・オールスタークラシックに出場する権利を得られる、いわば予選会がワイルドカード。
ただし、本戦に出場できるのはワイルドカードで優勝した選手のみ。ワイルドカードに出てくるアングラーも、
オールスターに選ばれても不思議がない顔ぶれであり、その中でベストスコアを出さなくてはならない。
今年は、東日本は霞ヶ浦、西日本では旧吉野川で行われ、それぞれ1名ずつが出場権利を得られる。
そして、一昨年に続き、テイルウォーク・フィールドスタッフである井上泰徳プロが東日本・霞ヶ浦戦に挑んだ。



ワイルドカード前日の夕方。プレスである私は井上プロがバスボートを駐艇している茨城県・北浦の潮来マリーナへ。
翌日は午前4時半に会場である土浦新港に着かなければならず、潮来からバスボートを引っ張っていくので午前2時起床。
つまり早く寝て英気を養い、プレスである自分も井上プロの負担にならないよう、万全の体調で挑まねばならない。
到着すると既に井上プロはプラクティスから戻り、翌日の準備中。ボートデッキにはフルレンジタックルがズラリと並ぶ。
ベイトタックルが7セット、スピニングは1セット。
「霞ヶ浦の本湖は厳しすぎますね。土浦からは遠いですが、明日は新利根川に行きますよ」
柔和な井上プロの表情の中にも、明日のための決意と闘志が感じられた。



ワイルドカード当日。予定通り午前2時起床。空には満月、そして満点の星。手早く準備して出発、予定より早く午前4時過ぎに土浦新港に到着。
だいたいの準備を終え、しばらくしたころに大会本部から声がかかり選手ミーティング。東日本戦に出場する選手は16名。
その顔触れは、まさに一騎当千のツワモノ揃いだ。しかし、ホームレイクの北浦だけでなくWBSにも出場し、
さらに今年からJBトップ50に出場している井上プロも、もちろん一騎当千の一人だ。
そして午前5時40分、いよいよ土浦新港からスタート。
「20分、全開で走りますよ」という言葉とともに、フルスロットル。
霞ヶ浦本湖をほぼ縦断し、一気に新利根川方面へ。横波を受けつつ、ギリギリの全開走行。



午前6時。予定通り20分で妙岐の鼻。ここからはデッドスローエリアとなる。稲敷大橋をくぐるとスノヤワラ。
目指す新利根川へは、スノヤワラの奥の水門を通っていく。全開走行のおかげで一番乗りできた。
デッドスロー走行中に、1艇のバスボートが後ろから入ってきたが途中の真珠棚を撃ち始めた。
「これだったら、新利根に入る前にちょっとだけスノヤワラのアシを撃ってみましょう。昨日プラで反応があったところがあるんです」
しかしここでは、アタリがあるも掛からず。水門をくぐり新利根川に入る。



水門をくぐり、上流に向かって右側のバンクをていねいに撃っていく。6時40分、アワセが決まって抜き上げたのはノンキ―パー。
あまりに小さいので井上プロも苦笑。
「これが最後の魚にならないように祈っててくださいwww」



ここからは少しずつ移動しながら、しかし丁寧に、ポイントによってロッドを持ち替えつつアシ際を釣っていく。
しかし、1時間たってもアタリがまったくない。さらに上流へさかのぼり、水門から2.5kmほどのところにある機場までやってきた。
この時点で7時50分。ここまでで、プラクティスでバイトを得た場所でもまったく反応がない。
「この上の矢板が本命。昨日の感じだと、そこだけでキーパーが揃っちゃうくらいでした」
こちらも気合を入れてカメラを回す。
ワイルドカードでは、本部からプレスに対してリアルタイム情報発信と写真撮影を依頼されているが、それ以外は特に定めはない。
自分のようにメーカースタッフが乗り込み、リアルなトーナメント動画を撮影するプレスが非常に多い。
本命場所と目していたポイントでも、まったくのノーバイト。
トーナメント中でも常に明るい井上プロが、珍しく硬い表情を見せ、口数も少ない。
そしてエンジンでゆっくり上流へと向かう動きをするがUターン。明らかに悩んでいる様子で下流へ。
エンジンスローで少し下って、再び攻めていくが・・・やはりバイトはない。新利根川に入って2時間、
ここまでノーバイト・ノーキャッチは明らかに誤算だ。
どうやら、前日より10cmほど水位が下がっており、岸に着いていたバスがいなくなっているようだ。



さらに下った中神橋。橋の下をストレートワームのダウンショットで狙う。岸から少し離れたスポットを撃っている。
明らかに何か沈みモノを狙っており、普段なら自分も「そこには何かあるんですか?」と話しかけるが、
厳しい戦いをしている井上プロの邪魔をしたくないので、何も聞かずにカメラを回す。
すると、井上プロにとうとうヒット! キャットフィッシュ?と思うほど引いている。
スピニングタックル・4ポンドラインなので慎重にやり取りして上がってきたのは、待望のファーストフィッシュ。
しかもキロフィッシュだ!
「やった!」
思わずこちらも声が出る。ワイルドカードでは、同船しているプレスも気持ちが入ってしまうのだ。
手早く写真も撮り、バスをライブウェルに入れる。 この1尾で息を吹き返した井上プロ。この後、見事なまくりを見せる!

(第二部へ続く)

PRESSから見た参戦記A

BASSER オールスタークラシック ワイルドカード  PRESSから見た参戦記 第2部
(文責:株式会社エイテック 企画開発 柳沢テル)

ダウンショットでキロフィッシュをキャッチし、その後ノンキ―パーながら同じ場所で連発した井上プロ。
張り詰めすぎていたと言えるほどの表情から、少しリラックスした顔になる。
しばらく橋の下のストラクチャーを狙っていたが、思ったよりも続かなかったのでそこを離れて今度は左岸へ。



「プラクティスで反応があったブッシュを狙います。シャローにまだいてくれればいいんですけどね〜」
ロッドをフルレンジC64Mに持ち替える。ルアーはベイトブレスのバイズクロー・ポートリー3.5インチ。
シンカー3.5gのリーダーレスダウンショットが組んである。
フルレンジC64Mは井上プロがプロデュースした「シャローマスタースペシャル」のサブネームを持つファーストアクションのベイトロッド。
様ざまなワームリグやラバージグで一日撃ちこみをしても疲れず、小口径ガイドをセッティングした高感度なモデルだ。
この日、井上プロは、3.5gと5gとウエイトを変えたシンカーセッティング以外は全く同じリグを組んだ2本のC64Mを用意していた。
ただしリールは3.5gシンカーではフルレンジBF81L、5gはフルレンジ81Lと使い分けている。



プラで反応があったブッシュではバイトは無かったが、その先にあったヘラ台のシェードとアシがからんだポイントでロッドがしなる。
フッキングが決まり、一気に抜き上げる。
「ここにはいるだろって場所ですよ! 一発で喰った! バスフィッシング楽しい!」
井上プロのいつもの明るさが戻ってきた。
時間は9時30分、これで2尾めをキャッチ。1キロには少し足りない感じだが、重要な1尾だ。
見ていて、この1尾で井上プロの気持ちが乗ってきたことが分かり、同船している自分も気持ちが上がる。ルアーとタックルは1尾めと同じ。

さらに下流へ下り、松屋ボート近くの対岸でキーパーギリギリをキャッチし3尾め。スケールでは30cmぴったりくらい。
帰着して、いざ検量というときに数ミリ足らなくなっているのは良くあることなのでちょっぴり不安なサイズ。



さらにその10分後。
「よっしゃ! これはキーパー!」 4尾め。500g程度はありそう。
とにかくキーパー5尾を揃えたい状況の中で連発し、いよいよ乗ってきた感じ。
アシや杭の根元を見ると、少しだけだが水位が上がっているようだ。
どうやら、いいタイミングでいい場所に入れたことが連発につながっている。



4尾めを釣った7分後、10時12分。
松屋ボート前の橋をくぐり、少し下流へ行った場所でヒット!
「やばい、杭に巻かれる!」
しかし、冷静なファイトでしっかりキャッチしたのは、1200グラムはありそうなグッドサイズ。
しかもこれで5尾リミットが揃った! その10分後にも再びキャッチ。
「ほら来た! へっへっへっ」
発する言葉もさらにノリノリな感じ(笑)
今度は500グラム程度だったが、キーパーギリギリの魚と入れ替えることができ、これで検量でドキドキしなくてすむようになった。
それにしても、9時30分に2尾めを釣ってから、なんと1時間で5尾キャッチするという見事な猛ラッシュだった。



この時点で、1000/900/500/500/1200gの5尾で合計ウエイトの推定は4100g。
ワイルドカードでは、サイトBというWEBサイトにリアルタイム情報が掲載されていく。
私たちプレスがバスをキャッチするたびに情報を発信しているのだ。つまり、他の選手の情報もチェックすることができる。
この時点では、井上プロは優勝に届かないウエイトだということは知っていたが、プレスは情報を競技者に伝えてはならないことになっているので
「まだウエイト上げたいですね! 頑張って」 くらいしか言えない。

真夏の霞ヶ浦で5尾4100グラムはもちろん悪いウエイトではない。
しかし、このワイルドカードでは優勝しか、意味がないのだ。
エキスパート中のエキスパートが揃うワイルドカードでは、相当なウエイトを持ち込んでくるアングラーがいても不思議はない、というか必ずいるだろう。
5尾で5キロ超えていても優勝できない可能性が高く、選手にとっては普通のトーナメントより精神的なハードルがはるかに高い。
とにかく、この時点で井上選手にとっても最大の命題は500グラムフィッシュをできるだけ大きなサイズに入れ替えることだ。

朝のスタート時から「キーパーを揃えたら、ビッグフィッシュを獲るために勝負に出ますよ!」と言っていた井上選手。
どんなタイミングで、どこで勝負するのか。

PRESSから見た参戦記B

BASSER オールスタークラシック ワイルドカード  PRESSから見た参戦記 第3部
(文責:株式会社エイテック 企画開発 柳沢テル)



新利根川の中でキーパーを揃え、いよいよビッグフィッシュ狙い。10時45分。エンジンをかけ、デッドスローで移動する。
「スノヤワラでデカいの狙います。できれば1500グラム」
スノヤワラに入る前に、水門上流を少しだけ攻めるがアタリなし。そして水門をくぐる。
まず朝イチにアタリがあったアシの周辺で再びアタるが、掛からず。
少し移動してスノヤワラ東岸側。ここで思わぬトラブル。
「エレキの動きが弱い・・・バッテリーはフル充電だったのに、もうこのバッテリーは寿命ですね」
しかたなくクランキング用のバッテリーをエレキ用とする。この10分程度の時間も惜しいところだが仕方ない。



11時30分。
バッテリーの対処を終えて、スノヤワラの入り口にあたる妙岐の鼻を攻める。
スノヤワラに出たときから風が強く入ってきており、妙岐の鼻は完全に風当たりで波もけっこうある。
「風が吹いたら・・・」の定番どおりスピナーベイトをキャストしていく。
井上選手の背中には「デッカイの釣ったる!」という気迫が感じられる。
もしここで1尾でも入れ替えられれば、そしてそれが1キロくらいあれば、オールスター出場にかなり近づく。
そしてヒット!
ロッドはかなり曲がり、「やったか!?」と見ているこちらも力が入る!! 
が、船べりでフックオフ。なぜか井上プロはあまり悔しそうではない。
「キャットです・・・」
さらに連発するが、やはりキャットフィッシュ。
「ベイトは風で寄せられているはずだし、バスもいるはずなんですけどねえ・・・」
なかなか思うようにはいかない。そして11時50分、移動を決意。

「和田に行きます」の一言とともにスロットルを開ける。走り出すと、かなり波がきつい。
ボートはやや進路を変え、和田に行くのは止めたようだ。
そのまま本湖を西へ走っていくが、東寄りの風が作る波はかなり大きく、追い波となって危険な感じ。とても全開走行はできない状態だ。
「波がけっこうヤバイです〜〜〜」
どこまで行くのか聞きたいが、こちらもしがみついているのがやっと。
井上プロもかなり真剣に操船しているので何も聞かず、ときおりくる大きな衝撃に耐えること30分。
着いたのは本湖(西浦)の沖宿。帰着場所である土浦新港からほど近いエリアである。
妙岐の鼻から走り出したころ、これ以上風が強くなると土浦へ戻るのにかなり時間がかかってしまう可能性があると判断したという。
トーナメントに限らず、自然を相手にするバスフィッシングでは、こういった状況判断が非常に重要だ。
冷静な判断が事故という最悪の事態を未然に防ぐことにつながる。



そして沖宿に到着。エンジンを切ると笑いながら「いや〜死んでしまうかと思った」と井上プロ。
それくらい荒れていたのだ。着いた時間は12時18分。帰着時間は14時。残された時間は、多くはない。
井上プロの顔が再び引き締まる。その表情が、バサー・オールスタークラシックという夢の舞台に立ちたいという強い思いを物語っている。
沖宿にある、木枠に囲われた石積みを狙う。ここで手にしたタックルはバットパワーがあるフルレンジC65MH。
タックル的にもビッグフィッシュ狙いだ。ルアーはヴェイン6.8インチのネコリグ(ネイルシンカー1.3グラム)。
ショートピッチングで木枠沿いをテンポよく撃っていく。
「先週もここでデカイの掛けてるんですよ。くれば大きいはず」
沖宿でのビッグフィッシュ狙いは、最初からプランに織り込み済みだったのだ。



そして訪れたクライマックスは、10分後。
「ほら来たモンスター〜〜〜!うら〜〜〜〜〜」
この日、一番の雄たけび。
フルレンジC65MHでパワー負けすることなく、バスをキャッチ。
1800グラムはありそう。狙い通りのビッグキッカーだ!!



「よっしゃ!」と再び叫んだあと「ね、いたでしょ」と井上プロは微笑んだ。
新利根でのキーパー揃えから、後半のビッグフィッシュ。ゲームプランどおりの見事かつ理想的な展開だ。
これで一番小さい500グラムがいきなり1800グラムになるわけで、
さっきまでの推定4100グラムにプラス1300グラムつまり5400グラムほどに一気にジャンプアップ!
このウエイトなら、ひょっとするかもしれない! ましてや、ライブウェルにはまだ500グラム強のバスが1尾いる。
もしこの魚がキロフィッシュに入れ替われば、さらにプラス500グラムを積み重ね、うまくすれば6キロ近いウエイトになる。
小さい魚がいることは、逆にまだウエイトアップできるアドバンテージでもあるのだ。
猛者揃いの出場選手とはいえ、5尾で5キロ後半のウエイトは簡単ではない。
オールスター出場という井上プロの夢が、現実的なものとなって近づいてきた。
そこからは、プレスである自分も
「頼むから、あと1尾。さっきのほど大きくなくていいから。1キロの魚を、井上さんに釣らせてあげてくれ」
と、誰に頼むでもなく心の中で繰り返していた。



しかし、沖宿をさらに攻めるがバイトはない。13時10分、一度対岸の桜川河口へ移動するがここでもキャットフィッシュが連発。
深追いすることなく、13時22分、再び沖宿へ戻る。



いよいよ残り時間が少なくなってきた。土浦新港までは5分程度で着くが、やはり10分前には沖宿を出なければならない。

「オールスター、行けるかな・・・たぶん、もうちょっとですよね。今のウエイトで行けないかなあ・・・無理ですよね・・・行きたいなあ」
と井上プロがつぶやく。

長年、霞・北浦水系で行われてきたバサー・オールスタークラシック。
おそらく井上さんは毎年のようにその会場を訪れ、名実ともに日本を代表するトップアングラーの活躍を見つめ、
自身もいつかその夢の舞台に立ってみたいという強い憧れを抱いてきたはずだ。
簡単ではないことを充分に知りながら、一歩ずつ努力しながら歩み続け、手に届きそうなところまでついにやってきたのだ。
この終了間際に井上さんがつぶやいた言葉に、そんな長い間の憧れと、それに向けてたゆまぬ努力を続けてきたこと、
バスフィッシングに対する純粋な気持ち、いろいろな想いが凝縮されているように感じた。

13時50分。そんな想いとともに、タイムアップ。



そしていよいよウエイイン。結果は・・・5380グラムで、惜しくも準優勝。
優勝は5770グラムを釣ったベテラン蛯原プロ。蛯原プロもリミットメイクしたのは12時半。
蛯原プロが釣った5尾めのキロフィッシュが決め手となった。ウエイト差は390グラムだったが、その数字よりも勝負はもっとギリギリだったのだ。



ワイルドカードに出てくるような選手は、オールスター本戦に出ていても不思議はないほどのトッププロ(実際、オールスター出場経験がある選手も珍しくない)。
しかし、その中でも井上プロは大きな存在感を示した。



検量後、キッカー2尾を持ち微笑む井上プロ。やりきったという充足感。
しかし、笑顔の裏には、あと少しだったという井上プロにしか分からない悔しさがあるはずだ。

自分(柳沢)も、ワイルドカードでのプレスアングラーは2度目。初回は一昨年、やはり井上プロのプレスとして乗船した。
そのとき、井上プロは6位でフィニッシュだった。
今回、ワイルドカード前日の夕方に潮来マリーナで井上プロと会ったとき、いつもとかわらず笑顔で出迎えてくれた。
しかし、にこやかな顔の中にも「今回こそオールスターへ行く!」という気迫のようなものを感じた。
また、前回と違い、今年からJBトップ50プロに昇格してトップカテゴリーで戦い、井上プロ自身が以前よりさらに研ぎ澄まされたような印象も受けた。

そしてワイルドカード当日。前日プラの様子では新利根川の矢板でリミット5尾がすぐに揃ってしまうほどのポテンシャルだったそうだが、
完全にそれが覆る展開となった。最も自信があった場所で2時間ノーバイトという状況は、かなり井上プロを追い詰めていたはずだ。
トーナメント中でも笑顔を絶やさない井上プロが、このときばかりはいつもと違っていた。
しかし、橋の下のレイダウンで釣ったキロフィッシュを皮切りに見せたラッシュは、本当に素晴らしかった。
が、本当に見事だったのは魚を釣ったことではなく、ギリギリまで追い詰められた中での「気持ちの強さ」だったと思う。
プラクティスだけでなく、長い間自分が積み重ねてきたものを信じた気持ち。
それは沖宿で釣った1800グラムのキッカーフィッシュにもつながっていたはずだ。



今回は、本当に惜しかった。しかし、いつか井上プロの夢がかなうと信じている。
いつもにこやかな井上プロが、トーナメントシーンで心の底から笑顔になる瞬間を見たいと思う。
自分はそんな日が来るまで井上プロを応援します。
テイルウォークファンの皆様も、井上プロを応援してくださると嬉しく思います。

MOVIE

ワイルドカード2018/井上プロのメインタックル

@フルレンジC64M (リーダーレスダウンショット)
※シンカーは3.5gと5g。ロッドは2つとも同じ。シンカーウエイトでリールが異なる

この日、もっとも多くのバスをキャッチしたのはフルレンジC64Mにセットしたリーダーレスダウンショット。
そして、このタックルはいつも井上プロがメインウェポンの一つとしているものだ。

ロッド: テイルウォーク フルレンジC64M
リール1:テイルウォーク フルレンジBF 81L(3.5g)
リール2:テイルウォーク フルレンジ81L(5g)
ライン:サンライン シューター FCスナイパーBMS AZAYAKA 12ポンド
ルアー:ベイトブレス バイズクロー・ポートリー3インチ/ZBCウルトラバイブスピードクロー
フック:ドリームエクスプレス×イチカワフィッシング パーフェクトフック#1/0


AフルレンジC65MH (ネコリグ)

1800グラムのビッグキッカーをキャッチしたのは、フルレンジC65MHにセットしたネコリグ。
キッカー対応のためのMHクラスのタックルを使い、狙いすました見事な1尾だった。

ロッド:テイルウォーク フルレンジC65MH
リール:テイルウォーク フルレンジ81L
ライン:サンライン シューター FCスナイパーBMS AZAYAKA 14ポンド
ルアー:ベイトブレス ヴェイン6.8インチ(ネイルシンカー1.3グラム)
フック:ガード付きマス針


BフルレンジS63L/SL (ダウンショットリグ)

苦しすぎた序盤2時間の沈黙を破ったのが、今年リリースされたフルレンジS63L/SLでのダウンショット。
水中のレイダウンをソリッドティップモデルで丁寧に探り、苦しい時間を乗り越えるバイトを得た。

ロッド:テイルウォーク フルレンジS63L/SL
リール:オクマ インスパイラ2500S
ライン:ライン:サンライン シューター FCスナイパーBMS AZAYAKA 4ポンド
ルアー:ストレートワーム 4インチ
フック:イチカワフィッシング TG1 #4